マカオ・コタイ地区でSJMが約5,500億円を投じて開発を進めてきた統合型リゾート「グランドリスボアパレス」が2021年7月30日に部分開業した。中国と西洋の文化の見事な融合を体現することをコンセプトとして掲げ、その名の通り宮殿のような壮大かつ豪華な雰囲気に仕上がっている。
カジノ(ゲーミングテーブル268台+スロットマシン1,200台)のほか、リゾート名を冠した旗艦ホテル、著名ファッションデザイナーの故カール・ラガーフェルド氏がインテリアデザインを手がけた世界初のホテル「ザ・カール・ラガーフェルド」、ショッピングアーケード、ウェルネス・レジャー施設、MICEベニューで構成される。今後はアジア初のヴェルサーチデザインのホテルもオープン予定。
コタイ地区は21世紀に入って以降にIR集積エリアとして開発が進んだ新興埋立地。
グランドリスボアパレスの開業により、6陣営すべてがコタイ地区に進出したことになる。SJMといえば、かつてマカオのカジノ経営権を独占していたSTDMがルーツで、長くマカオ半島を本拠地としてきた。一方、新規参入組が次々とコタイ地区に進出した結果、巨大IR群を形成することとなり、近年ではコタイ地区が新たなカジノの中心地としてのポジションを確立。マカオ半島の雄として君臨したSJMが最後にコタイ地区へ進出するというのは象徴的だ。