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マカオ 各カジノ事業者が2024年上半期業績を発表

「マカオ 各カジノ事業者が2024年上半期業績を発表」の概要

2024年8月、マカオ政府とカジノ経営権契約(コンセッション)を結んでいる事業者のうち3社が、上半期(2024年1月~6月)の監査前業績を発表

2024年8月、マカオ政府とカジノ経営権契約(コンセッション)を結んでいる事業者のうち3社が、上半期(2024年1月~6月)の監査前業績を発表した。

MGMチャイナが純収入伸長率でSJM・ギャラクシーを上回る

「リスボア」ブランドなどを展開するSJMホールディングスの上半期純収入は、138.01億香港ドル(約2,556億円)に上り、前年同時期から47.4%の増加だった。

親会社株主に帰属する損失は、1.62億香港ドル(約30億円)となったが、赤字幅は前年の12.64億香港ドル(約234億円)と比べて大幅に縮小している。

業界大手のギャラクシーエンターテイメントグループは、上半期純収入が214.70億香港ドル(約4,058億円、前年比37%増)で、調整後EBITDAが60.11億香港ドル(約1,136億円、前年比37%増)となった。また、親会社株主に帰属する利益は44億香港ドル(約832億円、前年比52%増)だった。

カジノ粗収益は199.67香港ドル(約3,774億円、前年比45%増)で、その内訳はマスが80.23%、ローリングチップが13.47%、スロットマシンが6.3%となっている。

上記2社よりも高い伸長率を見せたのがMGMチャイナで、上半期純収入は162億香港ドル(約3,103億円)と、前年比で52%増加しており、2019年同期比でも144%となっている。調整後EBITDAは49億香港ドル(約938億円)で、前年比で57%増加している。

また、マカオの上半期総合カジノ売上に占めるMGMチャイナの市場シェアは16.5%となり、前年同時期のシェア14.9%、2019年同時期の9.5%と比べ、大幅に拡大している。

カジノ売上とともに非ゲーミング分野への投資も増加

マカオでは改正カジノ法の施行後、 全カジノのゲーミングテーブル台数に上限が導入されているが、MGMチャイナは各事業者の中で唯一、2023年1月以降でゲーミングテーブル配分の割り当て数が増加している。現在の割り当てテーブル数は変更前から36%増の750台となり、同社のカジノ売上増加に貢献しているといえる。

一方、ギャラクシー社は旗艦IR「ギャラクシーマカオ」の拡張を進めており、2025年半ばにカペラホテルの開業を目指している。他にも大規模なシアター、飲食・リテール、ウォーターパーク、ノンゲーミング施設、そしてカジノ施設も含め、2027年に竣工予定とのことだ。

同社では2023年1月以降、非ゲーミング分野への投資を330億パタカ(約6,050億円)以上コミットしており、IRの規模の面でも他社を引き離したいところだ。

2024年下半期以降も、引き続きマカオの各事業者の動向に注目したい。

【参照】マカオ新聞

マカオカジノIR運営SJMホールディングスが2024年上半期の業績発表…赤字幅大幅縮小

マカオIR運営MGMチャイナが2024年1H業績発表…主要指標コロナ前上回る、カジノ市場シェアは16.5%に

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