マカオ政府博彩監察協調局が最新のカジノ売上統計を発表。2024年3月度の売上は195.03億パタカ(約3664億円)となり、前年同月比53.1%増、コロナ禍前2019年同月の75.5%まで回復した。
3月カジノ売上は前年同月より53%増加
マカオ政府博彩監察協調局(DICJ)が、2024年4月1日に最新の月次カジノ売上(粗収益)統計を公開し、2024年3月のカジノ売上が195.03億パタカ(約3664億円)と発表した。
前年同月と比べて売上は53.1%増、コロナ禍前の2019年同月からの回復率としては75.5%となった。
前月比でも売上は5.5%増加しているが、1営業日あたりの平均売上は6.29億パタカ(約118.2億円)となり、前月比で0.08億パタカ(約1.5億円)下回った。前月2月の営業日数は3月より2日間短いものの、2月は年間最大の繁忙期の一つである旧正月の春節ホリデーがあったことが、季節要因として挙げられる。
2024年1~3月のカジノの累計売上は、前年同時期と比べて65.5%増の573.26億パタカ(約1兆770億円)となっており、変動率は前月時点より7.2ポイント縮小したが、2019年同時期からの回復率としては75.3%となっている。
アフターコロナで売上の回復が進む
2006年にラスベガスを抜いてカジノ売上世界一の都市に躍り出たマカオ。
それ以降の年間売上は、2013年の3607.49億パタカ(約6兆7771億円)をピークに、3000億パタカ前後で推移してきたものの、2020年に始まったコロナ禍により状況が一変。
中国政府がゼロコロナ政策を維持したため、その後3年間にわたって売上が低迷した一方で、2022年にアメリカ・ラスベガスはいち早く「ウィズコロナ」の方針に転換。その結果、売上が急回復し、16年ぶりにカジノ売上世界一の座に返り咲くこととなった。
ラスベガスに続く形で、マカオも2023年初頭より「ウィズコロナ」に転換。同年3月からカジノ売上の本格的な回復が進み、年間を通しての売上は2022年比で333.8%増の1830.59億パタカ(約3兆4393億円)となり、再び売上世界一の都市に復帰している。
マカオ政府は市場の回復が進んでいる状況を踏まえ、2024年度の財政予算においてカジノの売上目標を、前年の1,300億パタカ(約2兆4423億円)から約1.7倍の2,160億パタカ(約4兆0580億円)に引き上げ、財政収支の均衡を目指すとしている。
コロナ禍前の2019年の売上実績に対しては73.9%の回復を見込んだ目標となっており、依然として完全復活には届かない状況が続いている。
なお、月ごとのカジノ売上目標は平均180億パタカ(約3359億円)に設定されているが、今年1~3月までは目標達成ペースで進捗しており、今後4月以降でどこまで売上を伸ばせるかが注目される。
コロナ禍前の2019年の売上実績に対しては73.9%の回復を見込んだ目標となっており、依然として完全復活には届かない状況が続いている。
なお、月ごとのカジノ売上目標は平均180億パタカ(約3359億円)に設定されているが、今年1~3月までは目標達成ペースで進捗しており、今後4月以降でどこまで売上を伸ばせるかが注目される。
【参照】マカオ新聞マカオ、2024年3月のカジノ売上は約3664億円…前年同月から53.1%増、コロナ前2019年同月の75%まで回復