インタビュアー:—失礼なんですが、負野さんはポーカー以外は何か仕事されているんですか?
負野:他の仕事は全くやってないです。
現在、ポーカープロです。
—5年くらい前、最後にマカオでお会いした際は京都の店舗を閉めるような話をされてました。
ダーツバーやポーカーバーなどを経営しながら、ポーカープロとして専業でやっていけるかを試していた時期ですね。マカオに移って最初の3年くらいは日本の店舗とポーカープロの両方を手掛けてたんですが、僕は2つのことを同時にできないので、ポーカーに自信ができたタイミングで専業に絞りました。
—ポーカーとの出会いを教えてください。
10年ほど前、ダーツバーを経営していた頃、「ポーカーって知ってる?」みたいな話を常連のお客さんにされて、実際にやってみたんです。負けたら1番の人に一杯おごろうや的な感じで。
そしたら、閉店時間を過ぎても帰らないし、毎日のようにポーカーやりたがるから、テーブルを置いてみようってことになったんです。僕も面白かったから勉強をはじめて、それこそ「ひゃっほう掲示板」とかを見ながら勉強してました。
勉強は得意じゃないんですけどね。
—スキルゲームの経験はないんですか?
パチプロをしていた時期があって、そういう意味では期待値があるゲームに対する考えかたとか、スタンスは一般の人よりできたかもしれませんね。
—当時は、アミューズメントポーカーの店舗って京都に存在したんですか?
「POOL BLOW」というアミューズメントカジノ店は、28年前くらいからあるんですけど、ポーカーの専門店ではなかったと思います。
—そんな店舗を閉めて、今はポーカーで食っているんですね?
そうですね。今までは、ポーカープロがポーカーで負ける可能性はゼロと言い切ってたんです。僕は安定していて、負けることなんて頭が働かなくなるまでは絶対にないと断言してました。
ところが、コロナ禍に入って海外渡航が制限されたり、ポーカールームが閉まったり、この2年間まさかの無職ですよ。
どこが安定してんねん(笑)!
—それまではマカオが拠点ですか?
マカオに住んでました。YouTuberとして「あつまれポーカーの森」をはじめた、セイゲンさんたちと一緒に住んでました。
—セイゲンさんも帰国しましたね。現在、マカオのポーカールームは全て閉まったようです。
今後は何処の国ですかね?
安いレートならフィリピンですが、フィリピンや韓国は練習には良いと思うんですけど、現状ではアメリカ一択かな?
—マカオでポーカーすると、どのくらい稼げるんですか?
稼動時間にもよりますが、日本の平均給与でいうと倍以上は稼げると思いますよ。僕、独身だし、けっこう質素な生活の庶民派なんです。
だから、ポーカーができなくても、しばらくの間は蓄えがあるので大丈夫かと。
それで、海外に出れなかった2年間は無職なんで、時間あるから、お世話になっているポーカー業界に対して、恩返しじゃないんですが、今までは断っていたけど、日本のアミューズメント店舗でイベントがあるから来てくれと誘われたら行ってみたり、そんなことをしてます。
—ポーカー業界に貢献しているんですね。
それこそ、こんなん言うたらあれですけど、それまでは人に教えるとかが嫌やったんですよ。自分だけ勝ってたらいいやんって、人に教えるなんて必要ないと思ってました。時間ができて、考えるようになったら、ポーカーがあったから僕は生きてるんだと思って、単発の講習会とかも受けるようになったんです。それこそ、YouTubeを始めた理由もそういうことです。まさか、無職になるなんて(笑)。