インタビュアー:—WSOPブレスレットの獲得、おめでとうございます!!
池内 ありがとうございます!
—裏番組じゃありませんが、同時刻に一ノ瀬公聖さん(日本を代表するポーカープレイヤーの1人)も、会場の派手な撮影用テーブルで優勝を争っていて、その対比をツイートされていたものを楽しく拝見してました。
一ノ瀬プロは、カッコいいテーブルでライブ中継されながらカッコよくプレイしてたのに、僕はオンラインだったので、部屋で一人スマホでポチポチやってたんですよね。同じ日、同じラスベガスにいるのに(笑)。僕が夢見てたWSOPのファイナルテーブルとは様子が違いました(笑)。
—これで、WSOPのブレスレットホルダーですね!(2019年のWSOPで池内氏は準優勝となって賞金83万ドル=約9000万円を獲得するも優勝は逃していた)
やっぱり、同じポーカーのイベントでも、このWSOPで優勝するというのは別格の体験でした。他のイベントで優勝したときの気持ちとは全然違う。
授与式が開催されて、ブレスレットをもらったり、ファイナルテーブルを背景に写真を撮ってもらい、その写真が公式サイトに掲載されたり、その全てが名誉というか、お金以外の部分でも嬉しさがあります。そして、大勢の人から祝ってもらえることも嬉しいです。
—授与式の際、WSOPの会場に日本の国歌(君が代)が流れた時は目が潤みましたよ。
WSOPはそういう演出がスゴくうまいんですよ。WSOPの良さは、そういう演出がのうまさにあると思っていて、名前からして良い感じですよね「ワールドシリーズ・オブ・ポーカー」って!元々はテーブル1台からはじまったイベントですが、今では世界大会といえばWSOPですからね。
—世界のトップイベントですね!
優勝した人をヒーローにする演出が本当に上手なんです。
—会場の壁に、歴代の優勝した人をバネルにして飾っていたり!
そうそう(笑)。自分もあそこに飾られたいと思いますよね。音楽、照明、飾り付け、ファイナルテーブルのデザイン…メインイベント最後の1対1の対決では、賞金である何億円もの札束をテーブルに飾って勝負したり(笑)。
僕はまぁまぁポーカーを好きなんですけど、それ以上にWSOPが好きというか…、ポーカーよりもWSOPが好きですね。
—もう、愛を感じるレベルですね。
WSOPのメインイベントで優勝したいというのが最終目標というか、一番の目標ですけど、それは簡単には叶わないでしょう。
だからこそ憧れ続けられるというか、60歳になっても、70歳になっても参加できるし…、先日なんて80代の人とポーカーしましたよ。
—そんな、かっこいいオジサンを目指しますか?
そうですね、なりたいですね。いくつになっても趣味を楽しめる人に!ドイル・ブランソン(50年以上のキャリアと、10回のWSOPブレスレット獲得記録を持つ伝説のポーカープレイヤー)みたいな人になりたいですね。
—引退してますが、今回も会場に来られてましたね。
88歳なのに、今年もメインに出ていたし。数年前まで、超ハイレート卓でやられてましたね。
—池内さんがポーカーをはじめたキッカケを教えて頂けますか?
2003年頃、友達がポーカー をはじめて、これがスゴく面白いということで、勧められました。友達同士で対戦して、めっちゃ面白いなぁと、ハマっていきました。
当時は、日本のポーカー黎明期で、みんな初心者みたいな感じだったんです。ちょっと気の利いた人が勝つみたいな感じで、固定された戦略とかなかったので、この頃は自分で考えて、相手の考えを読んで、勝つことが楽しかったんです。漫画でいうと「DEATH NOTE」的な、主人公と敵が互いに賢くて、互いの心理を読みあっていくような作品が好きなんです。それに近いものを感じてました。
—もともと将棋など、他のスキルゲームを経験してましたか?
やってなかったです。最初のスキルゲームがポーカーでした。ゲームセンターにある「ポーカースタジアム」というゲーム筐体のキャッチコピーには「欺け、見破れ」と書いたものがあるんですが、そんな感じを楽しんでました。
—本格的に海外でポーカーをはじめたのはいつ頃ですか?
当時はアジア圏でポーカーできる場所なんてなかったので、2005年にラスベガスでWSOPのメインイベントに出場したのが初海外です。この少し前に、ポーカーの攻略方法や情報交換をする掲示板サイト、「ひゃっほう掲示板」を立ち上げてます。